このタイミングで松下さんに告白なんてされたら、ナツくんがますます遠くへ行ってしまう気がする。


今なら本当に、松下さんに気持ちが傾いてもおかしくないかもって…。



そう考えたら本当に怖かった。



嫌だよ、そんなの……。



ナツくんが、他の人のところへ行ってしまうなんて、そんなの嫌だ。



ずっと私なんかって卑屈になってたけど……


やっぱり私、あきらめたくないよ。

ナツくんのことだけは。



だれにも渡したくない…。



そんな強い気持ちがわいてくる。



どんなにナツくんが私に愛想尽かしてたとしても、呆れてても、自分に自信が持てなくても。


やっぱり私はナツくんが好きだから…。



私には、ナツくんしかいないんだ。



そう思ったら走り出してた。



行かないでーー。



今度は私がもう一度、ナツくんのことをつかまえるから。



だからもう少し、待ってて。



私もっと、強くなるから。



もう逃げたりしないから……。



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