「夏希くーん、大丈夫ー?魂入ってないよ?」
うわの空な俺に、隣にいる松下が声をかけてくる。
「…うるせぇな、ほっとけ」
「さっきのって彼女だよね?
もしかしてうまくいってないの?」
「……え?」
こいつ…なんでこういうこと聞くかな。
「…んなわけねぇだろ。お前には関係ない」
「やだ、怒んないでよー。
だってなんか彼女逃げるように去ってっちゃったから、どうしたのかなーって」
……見てたのかよ。
そんなんむしろ、俺が聞きてぇくらいだし。
さっきのだって、明日は学祭前日で、居残りなしの一斉下校だから、やっと一緒に帰れるって言おうと思ってたところだった。
それなのになぜか逃げられるし…。
だけどそんな時、また松下がボソッと。
「あ、いたよ?彼女。教室に…」



