「それじゃ、またあとでな」



「うん、またね」



手を振って見送る。



あぁなんだかとっても名残惜しい。


でも、仕方ないよね……。



ナツくんはそのまま背を向けてドアから出て行く。



だけど、急に思い出したように立ち止まって。



「…あ」



クルッと振り返る。



「え?どうしたの…?」



そしてなぜか、私の腕を掴んで引き寄せると、そのまま顔を近づけて……



「…っ」



そっと唇にキスを落とした。



「…じゃあな」



小さく微笑みながらそう呟くと、再び背を向ける彼。



私は一瞬にして、顔が火を吹いたように熱くなった。