……どきん。



ふいうちの甘いキスに、モヤモヤした心が一瞬で溶かされる。


魔法みたい。



ナツくんは唇をそっと離すと、私の額に自分の額をくっつけた。



「だから謝んなくていいっつってんだろ。

ったく…。ほんと危なっかしい奴…」



そう言って笑う顔が優しくて、胸がキュウッとなる。



あぁやっぱり……ナツくんが大好き。



ナツくん以外好きになんてなれないよ。



どんどん好きになってく。


どんどん私の中がナツくんでいっぱいになってくの。



ナツくんのこともう絶対、不安にさせたりしたくない。



いつも助けてもらってばかりでごめんね。


これからはもう、心配かけないようにするからね。



そんなことを思いながら、もう一度ナツくんの胸に飛び込んだら、ぎゅっと抱きしめ返してくれた。



あったかい。ナツくんの腕の中…。



この幸せを失いたくないって、手離したくないって心の底から思う。



ナツくんは私のことを大切にしてくれてるんだから、私もナツくんのことをもっと大切にしなくちゃ。



ナツくんのことを幸せにできるような、いい彼女になりたいよ。


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