”鈴菜”



名前で呼ばれてしまった。



しかも呼び捨てだ。



いやもちろん双子だから、苗字で呼ぶのもどっちかわからないからそれゆえなんだろうけど。




…ドキドキした。



まるで自分の存在を見つけてもらえたかのような…



花鈴のおまけじゃない、私自身を認識してもらえたような、そんな気持ちで。



胸があったかくなった。



だけど同時にうしろめたくて。



夏希くんを気に入ってる花鈴になんだか悪いことをしてしまったような、そんな罪悪感も少しあった。