だけど私は、本当はピンクが良くても先に花鈴に言われてしまうと自分も”ピンクがいい”とは言い出せなくて、



「じゃあ私は水色でいい」



と言ってしまうような子だった。




だからいつも花鈴が羨ましかった。



自分に正直で、明るくて、人当たりが良くて。



花鈴の周りにはいつも人が集まる。



私はそんな彼女の陰に隠れて、ひっそりと今まで生きてきた。



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