思いきり走って更衣室へと駆けていく。



だけどその途中、足の速いハルに追いつかれて捕まった。



ハルは私の腕を掴むと引き寄せる。



「おい花鈴…どうしたんだよ!」



「離してよっ!」



「花鈴っ、待てって、」



ーーバチンッ!



だからもう、今日1日分の怒りを込めてひっぱたいてやった。



涙があふれてくる。



「ハルのバカ!!

そんなに仲良くしたいなら元カノとヨリ戻せば!?

大っ嫌い!!!!」



「…っ」



ハルはビックリして固まってる。



こうされるまで自分の無神経さに気づかないなんて、本当にバカなんだと思った。



そんなハルを置いてそのまま走り去る。



今日のために用意したビキニを脱ぎ捨てて急いで着替えて。



私は一人で電車に乗って逃げるように帰った。



.





.