夏休みに入った。



私はといえば毎日課題をしたり読書をしたり家の手伝いをしたり…。



花鈴は友達と会ったりバイトをしたりで忙しそうにしてるけど、私は結局例年通りインドアな夏休みを過ごしていた。



ナツくんからは毎日ラインが来る。



時々用もなく電話をかけてきてくれる時もある。



一度花鈴とハルくん達の家を訪ねて、それぞれの部屋で一緒に課題をしたことはあったけど、ドキドキしすぎて勉強どころじゃなかった。



まだまだ、慣れない。



ナツくんが自分の彼氏だなんて実感がわかない。



花鈴はナツくんともっと会えばいいのになんて言ってくるんだけど、私はこの毎日のやり取りや、たまの電話でもじゅうぶんなくらい、幸せだった。



だって…


好きな人が自分のことを好きでいてくれる


それだけで私にとっては贅沢なことで。



他に何も望むことなんてないよ…。