うそ……夏希くん。
話しかけられちゃった。
スラッと背の高い彼は、少し長めの前髪から真っ黒な瞳を覗かせて。
いつ見てもやっぱりかっこいい。
…だけど、今私は花鈴の髪型してるし、多分花鈴だと思って話しかけてるんだよね?
「あ…あはははは〜、ちょっと先生に呼ばれちゃって〜」
引き続き花鈴のフリして答える。
だけど夏希くんは何を思ったのか、そんな私を見て思いきり眉をひそめた。
まるで変なものでも見たみたいに。
そして…
「アホ。いつまでやってんだよ」
「え?」
…あれ?どういう意味?
と思った瞬間に、ツインテールの片方を彼に掴まれた。
「お前…鈴菜のほうだよな?
なんでわざともう片方のフリなんかしてんの?」



