お客さん?誰だろう…。
言われるがまま席を立って廊下の窓へ歩いてく。
するとそこには見覚えのある爽やかな男の人が立っていた。
「よっ、笹本」
二年生の三上(みかみ)先輩だ。
同じ図書委員で何度か話したことがある。
本の趣味がすごく合うから話しやすい先輩。
だけどわざわざなんだろう…。
「あ、先輩。どうしたんですか?」
私がたずねると先輩は本屋のカバーのついた文庫本を差し出す。
「ほらこれ、返すの忘れててごめんね」
「あぁっ、」
何かと思ったらこの前委員会の時に貸した本を返しに来てくれたみたい。
「いえいえ、大丈夫です」
「すげー面白かったよ。
ラストが予想外すぎてやばかった」
「…あ、ですよね!
私もラストが気に入ってて…」



