いきなりそんなこと言うから、心臓が飛び出るかと思った。



見上げると、ナツくんは照れ臭そうに顔を赤らめてる。



それを見たら私はもうドキドキが止まらなくて。




”浴衣着て来い”だなんて…。



どうして私なんかにそんなこと、言ってくれるんだろう。



勘違いしちゃいそうだよ…。



さっきの手も、今のセリフも。



ナツくんがあまりにも私をドキドキさせるから、うぬぼれてしまいそうになる。



もしかしたら…なんて思っちゃう。



ありえないのに、あるわけないのに。



勘違いしてしまいそうな自分がそこにいて。



そして、いつのまにかそんなナツくんのことで頭がいっぱいになっている自分がいた。




こんな気持ち、初めて…。



どうしたらいいのかな…。



ドキドキしすぎて胸が苦しい。



苦しいよ…。