私ならまだしも、まさかシッカリしていそうな彼がそんなドジをするのは意外だった。 「あっ、いいよ! 私のでよかったら使って。少し濡れちゃってるけど…」 かわりに私のハンカチを貸してあげる。 「マジで?ごめん」 「うん、全然いいよっ」 しかしナツくんは、それを受け取るのかと思いきや…なぜか受け取らず…… かわりに両手を差し出してきた。 …あれ? 「じゃあ鈴菜、拭いて」 ドキッ…。