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「そんじゃまたな」
餌をやり終わったあとは、去り際にナツくんが声をかけながらポニーを軽く撫でてあげていた。
彼、意外と動物が好きなのかも。
普段はクールで無表情だけど、動物にはすごく笑顔で、
そういうギャップも素敵だなぁって思う。
「それカップ、貸して。捨てるから」
「えっ?」
さらにナツくんは私の分の餌のカップも一緒にゴミ箱へ捨てに行ってくれた。
そういうところもさりげなく優しい。
「あ…ありがとうね、ナツくん。
なんか色々…」
「いや別に俺なんもやってない」
「うん、でも…」
なんかすごく嬉しくて、お礼を言いたくなっちゃった。
「それより手洗いに行こ」
「え?」
「ほら、今動物触っただろ」
「あ、そっか」



