うそ、そうだったんだ…。
だから今あんなにがっついて…
「…そうなんだ。なんか元気なさそうだと思ったら…」
「だからコイツ選んだの?」
「…うん」
「へーぇ。お前らしいな」
「えっ?」
ナツくんはそう呟くとフッと優しく微笑む。
それを見たらまたドキッとした。
うわぁ…ダメダメ、また私ったら…
「じゃあ俺もコイツにあげよ」
ナツくんはそう言うと自分も人参をポニーにあげる。
そしたらそのポニーはまたガツガツ美味しそうに食べ始めた。
それを見てて思う。
ナツくんって本当に周りをよく見てるなぁ…。
それにやっぱり、すごく優しい。
あえてここに来てくれるとは思わなかったな。
この冴えないポニーもやっと、餌もらえてよかったね。



