「…なぁ、とりあえず学校入らねぇか?」
健一の言う事ももっともだ。今は3月始め、春節を過ぎたとはいえ制服だけじゃ寒かった
「でも…夜だよ?開いているのかな…」
楓が不安そうに問いかけるが、とりあえず見てみようと言う意見にのっかり俺達は校舎へと向かった
「…え?」
彩がドアに手をかけ引くとあっさりと開いた
「…開いたな、どうする?」
俺の問いかけに応える間もなく、最後の翔輝が入った瞬間、ドアがひとりでにしまった
「え!?何よこれ!?」
彩が困惑して叫ぶ中、圏外だと言うのに8人の携帯が一斉になりだした
“あと10分で始まります。それまでに隠れてください”
あと10分で始まる…やっぱりこれは神かくしの鬼ごっこなのか。
「ねぇ、どうするの…?」
美香が泣きそうな顔で問いかける。美香だけじゃない、楓も彩も今にも泣き出しそうだ
「…鬼に捕まると殺されます」
沙羅が発した言葉に敏感に反応してしまう。
“殺される” そんな考えがこびりついて離れない
「…本当か嘘かはほっといて、取り敢えず逃げようぜ」
そんな提案を出したのは翔輝だった。沙羅の言葉でいきついた考えなのだろう。
確かに何もなかったらなかったで戻ってくればいいだけだ
「俺もそう思う。何もなかったら10分後、ここで待ち合わせないか?」
「それがいいかもな」
俺の言葉に海斗が賛成してくれた。
そうと決まればもう時間がない、早く行動しなくては。 男子は流石に固まらないが、女子は3人で逃げるようだ。人数が多いとリスクが高まると言っても聞く耳持たず。
