家から歩いて15分、学校の校門の前に着いた。入り口には生徒指導の三山先生が立っているが、その他にもう一人。海斗も立っていた
「ん!?どうした!?明日は嵐かもな…」
「俺が遅刻ばかりだと思ったら大間違いですよ?」
俺を見るなりどうしたはひどいと思う。確かに俺は学校がある日の半分…いや、殆ど遅刻という有り難くない記録を叩き出していた
「やっぱり浩介もか」
「…まぁな」
やっぱりという事は海斗もなのだろう。
なんとなく校舎に入るのがためらわれたが、ここにいても先生に怪しまれるため俺達は玄関の扉をくぐる
一瞬また、扉が閉まるんじゃないかと畏怖したが、そんなことはなくて。やはりあれは夢だったのだろうか
「…なぁ、あの廊下行ってみねぇ?」
“あの廊下”海斗が言う廊下とは恐らく、…楓が、倒れていた所だろう。
「…私も、行きたい」
珍しく美香が賛同した。絶対に嫌がると思っていたが、その目は強い意志を宿っている
…覚悟を決めたのか
「…よし、行くか」
廊下を歩み階段を登る。その場所に近づくたび心臓が大きくはねあがるのが伝わってくる
階段を上がって2階にたどり着いた俺達は顔を見合わせて、あの角を曲がった
「…ほ、らな…」
海斗が安心したように息をはきだした。美香も安堵の息をもらす。そこの廊下には血痕一つなく、俺達の馴染みのある普通の廊下だった
「…夢だったんだよ。全部」
「そうだな…」
そうだ、夢だ。あんなこと、ありえないだろ
「…教室、行こうか。楓が着てるかもしれない」
俺達は美香の声に賛同して、3年の教室へと足を進めた
