「あの、つかぬことをお伺いしますが、
私とこの彼は、どういう訳で夫婦に見えるのでしょう?
年齢的なものでしょうか?」
「雪恵様、その質問は……下世話過ぎるかと存じますが…」
「いいじゃないの、何度もそう思われて来たのだし…和樹も理由が知りたくない?」
「それは…そうでございますね」
「理由なんて……ねぇ、おとうさん、一目瞭然だわよね」
「そ、そうだな…。
会話の違和感はたしかにあるけれど、パッと見て、知らなければそう見えるかと」
「あと、御主…じゃなくて執事さんが、奥さ…じゃなくてご主人様?のことを大事にしているのが、ねぇ……」
「執事というものは主人に忠実に仕えるものでございますゆえ、
私が幸恵様を大事にするのは当たり前のことでございます」
「でもねぇ……そういう、主従関係とは別な感じがするのよね……。
でも、あまり首を突っ込み過ぎると、またうちのおとうさんにお節介だって怒られるから止めとくわね」
「あら……首を突っ込み過ぎて頂いても構いませんのよ?
お聞きしたいと申し上げたのは私の方ですもの」
「そう?じゃあね、
今ちょっと見ただけでもお二人、息がピッタリよ。
きっと執事さんが合わせてるんでしょうね。
ご主人様のほうは、ここ、初めてだって聞いたけど、
何度も来ているみたいにずいぶん寛いで楽しそうじゃない?
執事さんがいるから安心なんでしょう?
そんじょそこらのカップルには無い信頼関係よ。
だから仲の良い熟年夫婦のような愛情を感じてしまったわけよ。
あ、うちもそうだけどね…あはは。
……ねぇおとうさん?」
「あ?あぁ、うん…。
いや、申し訳ありません家内がズケズケと」
「いいえ、ありがとうございました。
大変、参考になりましたわ。ねえ?和樹」
「はい、さようでございますね。
実に的確で率直なご意見です」
私とこの彼は、どういう訳で夫婦に見えるのでしょう?
年齢的なものでしょうか?」
「雪恵様、その質問は……下世話過ぎるかと存じますが…」
「いいじゃないの、何度もそう思われて来たのだし…和樹も理由が知りたくない?」
「それは…そうでございますね」
「理由なんて……ねぇ、おとうさん、一目瞭然だわよね」
「そ、そうだな…。
会話の違和感はたしかにあるけれど、パッと見て、知らなければそう見えるかと」
「あと、御主…じゃなくて執事さんが、奥さ…じゃなくてご主人様?のことを大事にしているのが、ねぇ……」
「執事というものは主人に忠実に仕えるものでございますゆえ、
私が幸恵様を大事にするのは当たり前のことでございます」
「でもねぇ……そういう、主従関係とは別な感じがするのよね……。
でも、あまり首を突っ込み過ぎると、またうちのおとうさんにお節介だって怒られるから止めとくわね」
「あら……首を突っ込み過ぎて頂いても構いませんのよ?
お聞きしたいと申し上げたのは私の方ですもの」
「そう?じゃあね、
今ちょっと見ただけでもお二人、息がピッタリよ。
きっと執事さんが合わせてるんでしょうね。
ご主人様のほうは、ここ、初めてだって聞いたけど、
何度も来ているみたいにずいぶん寛いで楽しそうじゃない?
執事さんがいるから安心なんでしょう?
そんじょそこらのカップルには無い信頼関係よ。
だから仲の良い熟年夫婦のような愛情を感じてしまったわけよ。
あ、うちもそうだけどね…あはは。
……ねぇおとうさん?」
「あ?あぁ、うん…。
いや、申し訳ありません家内がズケズケと」
「いいえ、ありがとうございました。
大変、参考になりましたわ。ねえ?和樹」
「はい、さようでございますね。
実に的確で率直なご意見です」


