東の国 妖合戦

その言葉を聞いた途端。

「えぇぇえぇぇ…またお預けですかぁ」

三毛に喉笛を食い千切られた筈の女郎が、ムクリと起き上がった。

「一体何回目ですかぁ、引き分けは」

関所で悪五郎に刻まれた筈の樹も、戦場に合流する。

東西両軍、殺された筈の妖怪達が、ワラワラと集まってきた。

妖怪なのだ。

切り刻んでも食い千切っても、死にはしない。

目をやれば、関ヶ原に日が差し込む。

もうすぐ、夜明け。