東の国 妖合戦

悪五郎の振るった妖刀が、山ン本を袈裟懸けに斬り裂く!

斜めに切断された山ン本の体。

体半分がブラブラと不安定に揺れ、切断面からは血が噴水のように噴き出す。

それでも。

「ぬかったわ…」

山ン本はただ口惜しそうに呟くだけ。

無論痛みは感じているだろうが、些かも死ぬ気配はない。

悪五郎の言う通り。

魔王に深手などありはしない。

「ふぅむ…」

その姿のまま、胡坐をかく山ン本。

「ちと困った。このままでは落ち着いて戦えぬわ。西の、お主はどうじゃ」

「ウム」

悪五郎もまた、胡坐をかいた。

「腹の傷がパクパク開いてこそばゆい。俺も落ち着いて戦えん」

しばし向き合い、思考する二人。

「やむを得ん。決着はまたお預けだの…」