「……沙耶」
ボソリとあたしの名前を呼ぶ声が聞こえ、後ろを向く。
「沙耶はどうしたい?」
突っ伏していた顔をあげてあたしに問いかける梓。
「透もあたしも、分かってるわよ。沙耶の気持ち。優のこと、信じていたいんでしょ…?」
「……うん」
優のことを好きでいること。
それは優を信じ続けることとイコールで結ばれる。
反対に。
あたしが優のことを好きじゃなくなる=“裏切り”だ。
優のこと、好きでいたい。
優のこと、裏切りたくない。
あたしのすべては優だから。
優のことを裏切ったとき、あたしはあたしじゃなくなるの。
「厄介なことになったわねぇ……」
「…人間の感情って、なんでこんなに複雑なんだろう……」
「さぁね。でも、だからこそ人間なんじゃない?」
「………」
梓の言葉に返事を返さずに空を見上げると。
澄んだ空に一本の飛行機雲が伸びていた。
ボソリとあたしの名前を呼ぶ声が聞こえ、後ろを向く。
「沙耶はどうしたい?」
突っ伏していた顔をあげてあたしに問いかける梓。
「透もあたしも、分かってるわよ。沙耶の気持ち。優のこと、信じていたいんでしょ…?」
「……うん」
優のことを好きでいること。
それは優を信じ続けることとイコールで結ばれる。
反対に。
あたしが優のことを好きじゃなくなる=“裏切り”だ。
優のこと、好きでいたい。
優のこと、裏切りたくない。
あたしのすべては優だから。
優のことを裏切ったとき、あたしはあたしじゃなくなるの。
「厄介なことになったわねぇ……」
「…人間の感情って、なんでこんなに複雑なんだろう……」
「さぁね。でも、だからこそ人間なんじゃない?」
「………」
梓の言葉に返事を返さずに空を見上げると。
澄んだ空に一本の飛行機雲が伸びていた。

