あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~



「そんなの、気にしないでずっと居座ればいいのよ」

絵梨ったら、そんな簡単に行かないよ。小野くんの時、自分がどうだったのか、もう忘れた?
彼がどう思ってるのかわからないのって、べそかいてたの覚えてる?

「それより、志賀くんって本当に誰もいないのかな」

絵梨が興味を持ったのか、前のめりになって近づいてくる。

「さあ…そういう噂って、誰からも聞かないし、だいたいあいつ、こっちが聞いてもしゃべらないからね。でも、友芽のことは、好きだと思うよ」

「何でよ」

「だって、飲みに誘っても付いてくるの、友芽がいるときだけだもん」

「そうなの?」本当に?初耳だ。

「そう不思議だよね。あいつ友芽の顔見ると、嫌みなことばっかり言ってるのに。友芽がいるって言うと、参加するって言ってくるよ」

「なんでだろう」

「んん…本人に聞けば?」

「聞いてどうするのよ」

「私の見立てでは、禁欲もあと三日は持たないな」