あなたの背中に恋してる~奥手な男子の攻略法~


「何?これ…」


ドアの鍵が壊され、部屋の中は変わり果てていた。部屋の中のものだけでなく、クローゼットの中身もぶちまけられていた。


「お前、部屋ん中いつもこんなんか?」


「違う…」私は、必死に首を振る。


私は、怖くて志賀くんにしがみついた。
ぶるぶる足が震えて、ちゃんと立っていられない。

カーペットの上を、土足で歩き回った後があり、何もかも、めちゃくちゃになってる。

飾りだなにあったものが、怒りに任せたみたいに撒き散らされ、何かが壁に当たり、ガラスの破片が床に落ちてる。

衣類や、読みかけの雑誌、電化製品。あらゆるものが踏み場がないほど床に散乱していた。


「泥棒だ…」
口にしてみると恐ろしくなった。


「どうしよう…」

私は、志賀くんの上着をぎゅっとつかんでいた。


「大丈夫か?」


「うん…」声が震えている。


「ドアの外で待ってて、遠くには行くな」
彼に言われて、きっちりドアの外で待つ。


三月になって少し暖かくなったといえ、
外はまだ、かなり冷え込む。
足が震えてその場にへたり込んだ。


「木原、大丈夫か?なんともない?」
どうしたの?志賀くんがそう言って、私を気遣ってくれてる。

「うん」

私は、志賀くんに脇を支えてもらって、立たせてもらった。


「取り合えず、木原、不動産屋か大家さんに連絡つく?」