関口さんとは、前に行った喫茶店で落ち合った。彼女は、先に店にいるといった私を気遣って、急いで駆けつけてくれた。
関口さんは、私の姿に気づかず、喫茶店の中をうろうろしている。
軽く手を挙げ、関口さんを呼び止めた。
「ええっ、本当に友芽ちゃんなの?」
私は返事をする代わりに頷いた。
「ひどい顔ね。何かあったのね」
顔中マスクで、目だけ出てる。目だけ見てもひどい顔だって分かるんだ。
私は、頷いた。優しくされてまた、涙腺が緩む。
「志賀くんと何かあった?」
私はもう一度頷いた。
関口さんが心配そうに顔を近づける。
「もう、宗佑にひどいこと言われたの?」
「いいえ。でも…彼に振られちゃいました」
関口さんの目が大きくなる。
「ええっ?振られる?振られるって、宗佑が友芽ちゃん振るってことよね」
「はい」


