毎日帰ってくる度に私を殴って抱く。
それの繰り返し。

でも、今日は違った。
いつも鍵が閉められている扉が開いていた。

今なら逃げられる
ここは恭雅のマンションだから見張りも居ないはず……。

でも...もし見つかったら...?

ううん。今しかチャンスはこない!

「逃げようここから。」

必要最低限いるものだけを鞄につめて部屋を出る。

月の光が私を照らす

高級マンションから飛び出して繁華街を目指す

できるだけ、できるだけ遠くに!

繁華街に着いたところ後ろから無数のバイクの音がする

もう追っ手が……!

「どこいったんだ、あの女!」

「若から逃げられると思ってんのか!」

怒鳴り散らした声が後ろから聞こえる