「ねえ、カイ、止まって」 後ろから、カイを止めようと何度も声をかける。 だけど、やっぱりその声は届いていないのか、カイは止まることなく走り続ける。 「カイ、もういいよ! お願い、止まって!!」 自分に出せる最大限の声で、精一杯に訴えるけど、まったく届いてくれない。