グラウンドを抜けて、校門もくぐって、振り返ることなく走っていく。 カイに引っ張られているせいか、いつもよりずっと早く走っている気がする。 疲れなんか感じなくて、このままどこまでも、ずっと風のように走っていけるようだった。 いつの間にか、周りで聞こえていた音は消えて、私とカイの声しか聞こえない。 どこまで来たんだろう...