今だってそう、漕ぐたびにどんどん空が近くなる 「空?空になんかあんの?」 カイは不思議そうに空を見上げている。 「分からない。だけど、空に近づくたびに嬉しくなるの」 うまく言えないけど、心が温まるような感覚になる 「なんだよ、それ、分かんねー」 「誰か、昔大好きだった人に近づける感じ」 この表現が一番近い感覚な気がする。