時代の壁を越えた愛

土方side



あいつの第一印象は『男装している変人だけどどこか俺と似ている』だった。




顔は整ってるがそれ以外の才能はなさそうなんて我ながら失礼なことを思っていた。




それがどうだ。




勝負をしてみたら手も足も出ないほど強かった。




始まりの合図と共に姿を消したあいつ。




どこいったと探し始める頃にはもう背後に回って一本とられていた。




人間とは思えない動き。




でも俺が使えるようになった誰にでもできる訳では無い不思議なやつを使った時に感じるものが一切なかったからきっとなにもしていない。





あいつの実力はとんでもなかった。




新撰組の一、二を争う総司と斉藤でも勝てない。




あれは並大抵の努力じゃあいつと並ぶのは100年はかかるだろう。





人は見かけによらないな。




土「俺の負けだよ」





そういった瞬間あいつは怪しく微笑んだ。