イレカワリ

☆☆☆

純を誤魔化して過ごすのは大変だった。


けれど、海のお墓には行ってみたいと感じている。


お墓に行けば海の事が少しは見えてくるかもしれない。


あたしはそう思い、落ち着かないまま授業を受けた。


勝手なことをしていると歩から怒られるかもしれなかったけれど、どうしても歩の兄弟について知りたいと思ってしまう。


「歩! 一緒に昼飯食いに行こうぜ!」


昼休み、純にそう声をかけられてあたしは頷いた。


今日は天気が悪いから、教室内でお弁当を広げている生徒たちが多い。


その中から抜け出して、2人で屋上へと続く階段を真ん中ほどまで登り、そこに腰を下ろした。


「中途半端な場所だな」


あたしは灰色のコンクリートで囲まれた階段を見てそう言った。


「ここなら人が来ないからな」


純はそう言い、膝の上でお弁当を広げた。


その様子は女の子のようで、なんだか可愛らしい。


「なにか、話があるのか?」


わざわざこんな所でお弁当を食べるには、なにか理由があるはずだと思ってそう聞いた。


純はウインナーをかじり「別に」と、そっけない返事をする。