スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜

「あ……れ?」


私の名刺を見た二人は、同時に顔を見合わせる。


「あなた、もしかして?」

「はい。」


私は頷いて微笑んだ。


最初の頃こそ照れもあったが、私の名前を見た相手の興味深げな表情にももう慣れっこになっていた。


左手薬指の冷たい感触を、こっそりと確かめる。




「アシスタントで、妻の春木日菜です。本日は宜しくお願いします。」





【完】