それにしても、よく眠る奴だ。

起こしてしまいそうで下手に身動きがとれず、真横にある彼女の寝顔を見つめた。


「ほんと童顔だな……」


25歳だというが『女性』より『女子』という言葉が似合うと改めて思う。

アシスタントとして採用し半年以上。
幼い外見からは想像出来ない突飛な言動に、何度驚かされてきただろう。

これから何度、驚かされるんだろう?


「……」


このまま受け身でいるのも癪な気がした。
ふとひらめいたイタズラは、我ながら洒落ていると思った。


こういうの何ていうんだっけ。

サプライズ?


テーブルに置かれたカメラを静かに手に取り、ファインダーを覗いた。