だからユリナは、後ろから勇佑のお腹に両腕を回して再度問いかける。
「いいから!愛してる?」
「……うん」
「ちょっとー!ちゃんと言葉で言ってよー!」
「…」
…またいつものワガママ。
そう思われてるかもしんない。
けど、それでもいい。
ユリナが勇佑の言葉を聞き出していると、その時ふいに勇佑が自身からユリナの両腕を離して、こっちを向いた。
「?」
その行動に?を浮かべていると…勇佑はやがて真正面からユリナを抱きしめてきて…
「…愛してる」
「!」
「愛してるよ、ユリナ」
そう言って、ユリナの頭をぽんぽんしてくれた。
「…~っ」
…勇佑っ…
ずっと聞きたかったその言葉に、ユリナは嬉しくて思わず泣きたくなってしまう。
顔を上げたら目が合って、その時初めて勇佑からキスをしてくれた。
…たまに冷たくなるのも。
「忙しい」が口癖なのも。
少しだけ、浮気かな?って疑っちゃってたけど。
勇佑は違うんだね。
ごめんね、勇佑。

