「…え?」
その衝撃的な一言に、ユリナはまた手元の動きが止まる。
頭を何か硬いもので殴られたような衝撃。
それなのに、友達は二人で勝手に話を続けた。
「あー、それあり得そう!ってか絶対浮気じゃない?」
「だよね!なんか、その指輪だって怪しいし」
「…、」
怪しいって…どう怪しいの?
これはただ単にユリナがワガママを言っただけなんだけどな。
ユリナはそう思いながら、呟くように言う。
「…浮気なんてしてないもん」
ってか、してないであってほしい。
だけど、友達の話は止まらない。
「いや、してるね。あたしの今までの経験からして、その行動はしてるわ」
「ユリナ、このあと連絡しないままいきなり勇佑くんのマンション行ってみたら?」
「!」
友達はそう言うと、「もしかしたら女連れ込んでるかもよ」とまた嫌な一言を付け加える。
…勇佑はそんな人じゃないもん。
けど、そうは思うけど実際に心から否定はできない。
だって、ますます愛が足りなくなっていく勇佑に、ユリナは不安だらけだから。
そしてこの食事のあと、ユリナは本当に勇佑のマンションに突撃することになった…。

