これ以上聞かれたくないけれど、お肉を食べるユリナに友達からの質問は続く。
「最後に二人で夜を過ごしたのっていつ?」
「……半年前」
「え、そっから全然ないの!?」
「ほ、ほら、勇佑バイト忙しいから」
「いや、いくら忙しいからってさ、」
「じゃあ聞くけど……勇佑くんとキス以上のことを最後にしたのって、いつ?」
「!」
その質問に、思わずむせそうになる。
だって、そんなことまで答えたくない。
「い、いつだっていいでしょ!」
「え、気になるよー。あたしら彼氏のこといーっぱい話してんだからねー」
「…っ」
それは、自分から勝手に話してんじゃん。
ユリナは友達の言葉にそう思いながらも、やがて渋々答えた。
「………キス以上は、したことない」
ユリナが呟くようにそう言うと、二人は「えーっ!?」って驚いたような声を出す。
…ああ、恥だ。一生の恥。
だって、これは事実なの。
ユリナと勇佑は付き合ってもう少しで一年が経とうとしているのに、勇佑はユリナから言わないとキスをしないし、ユリナと体を重ねようともしない…。
ユリナがそのことに改めて落ち込んでいると、友達が言った。
「…ね、もしかして勇佑くん…浮気してるんじゃないの?」

