…………


「でね、彼氏がその時…」

「うっそー!超かわいくない!?」



勇佑とのデートから、約一週間後。

ユリナは平日の夜に友達と三人で外食をしていた。

美味しいイタリアン。

そういえば、この前の勇佑とのデートも夜はイタリアンだったなぁ、なんて。


そう思いながら、友達のいつもの自慢話を聞いていると、その時自慢していた友達が言う。



「ちょっとー。ユリナ聞いてるの?」

「え?あ…うん!聞いてるよ!」



…かろうじてね。

ってかその自慢話、もう聞き飽きた。


ユリナがそう思っていると、もう一人の友達が言う。



「ユリナは、勇佑くんとはどうなの?」

「…先週デートしたよ。指輪買ってもらった。ほらっ」



ユリナはそう言うと、友達二人に指輪を見せる。

あれから肌身離さずつけてるんだ。

目の前にいる二人の友達は、勇佑との合コンに居た時の友達。

合コン後はいろいろ言われたけれど、皆はユリナが最初から勇佑狙いだったのを知ってるから、わりとすぐに許してくれた。


すると、指輪を見せながら思わず笑みを浮かべるユリナに、二人が言う。



「え、可愛いー!いいなぁーっ」

「あたしも勇佑くんみたいな優しい彼氏欲しいー」



待ってました、その言葉。

ユリナは二人の言葉に、ここぞとばかりにデートのことを話し出した。