でももちろん、食事に誘うくらいだから三島くんは今は教えてくれない。
「や、今はさすがにちょっと」
「えー、気になる」
「…ここで言うのはマズイっす」
誰が聞いてるかわかんねぇし。
って、三島くんはそう言うけど、ついさっきこの場であたしのこと「本気」とかカッコいいこと言っておいて今更そんなこと気にする?
だけど本当に今は聞きたくなさそうだから、あたしは夜まで我慢することにした。
「答えやすいことだけ答えるよー」
「え、それ困ります。多分答えにくいことなんで」
「なにー?ますます気になるんだけど。それヤダー」
何だか不安だな。ほんとに、なに?
三島くんの言葉にあたしは首を傾げると…その時ふいに渡辺部長とのことが脳裏を過った。
「…っ」
もしかして…。…いや、まさかね。
そんなわけない。
いや、違う話であってほしい。
そんなことを考えていたらやがて休憩が終わって、何だかモヤモヤしたままあたしは仕事を再開させた……。

