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三島くんと再会して、告白してから数日後。
あれから三島くんとは仕事でも普通に接していて、何もないまま数日過ごしていた。
翌日はさすがに気まずかったけれど、なんとか平然を装って普通に接した。
だけど、そんな普通の日が続くと思っていた今日。
夕方の休憩中に、三島くんがあたしに声をかけてきた。
「麻妃先輩、」
「んー?」
「今日、このあと飯食いに行きません?二人で」
「え、」
三島くんは人見知りとかしない性格で、他の社員の人と話したりしている姿をよく見る。
でも、こんなふうに食事に自分から誘っている姿を見たのは今日が初めてだ。
思わずOKしかけたけど、彼女の存在を思い出して首を横に振った。
「…ごめん。二人では、ちょっと…無理かな」
「えー」
「だって三島くん、彼女がいるじゃん」
二人で食事なんて、彼女が可哀想でしょ。
いらんお節介ではあるかもだけど、でも気にしていることだからあたしがそう言うと、三島くんが次の瞬間まさかの言葉を口にした。
「…彼女とはこの前別れました」
「…えっ!?」
うそっ…!?
「だからもう、気にしなくて大丈夫っすよ」
「や、でも…え、ほんとに!?」
「ハイ」
そんな…もしかして、いやもしかしなくてもそれ……あたしのせい、だよね?

