改札口から少し離れた場所で、麻妃先輩がふいに俺の方を振り向く。
…何だ…?
その時再び合った視線にドギマギしていると、麻妃先輩が言葉を続けた。
「…あんまり、深く考えないで、聞いてね」
「?」
…いったい何を言われるんだろう。
そう思って、待っていたら…
「あたし…あたしね、
高校の時、三島くんのこと好きだったんだ」
「…!?」
麻妃先輩は、突然、そんなことを口にした。
い…今…何て…。
そのまさかの言葉に俺がびっくりしてその場に立ち尽くしていると、麻妃先輩がまた言葉を続ける。
「いきなりで、びっくりした?でもね、何回か告白しようと思ってたの。けど、言えなかった。
本当は、卒業式の日も、最後だと思って…ずっと待ってたんだけど、さ。三島くんのこと」
「…え、」
…“待ってた”…?
って、どこで?
そんなこと、初めて知った。
「三島くんって、確かに昔は先輩の立場から見ると問題児だったけど、逆に憧れでもあったんだ。
自分がしたいことを迷いなくすぐにやっちゃうところとか。そこに、惚れたの。…だから、好きだった。すっごく。
でも、まぁ…だからって今どうにかしたいわけでもないんだけど」
麻妃先輩はそう言うと、微かに目に涙を浮かべて…俺から目を逸らす。
…何で、今…そんなこと…?
だけど、初めて知った事実がもどかしくて、でも嬉しくもあって…。

