初恋フォルティッシモ


…………


麻妃先輩のことが気になって中華どころじゃなかったけど、あれから何とか適当にオーダーした。

個室とか今までは誰と入っても気にならなかったのに、狭い空間のせいか、今は何を話したらいいのかわからない。

それでもつまらない男にはなりたくないから、俺が思い出話を持ちかけたらその話でしばらく盛り上がった。


…合宿の話は、するかな。


俺が内心そう思いながらいると、麻妃先輩が笑いながら言う。



「はー、そんなこともあったね。あの三島くんが、ね」

「俺も大人になりましたよ、一応」

「それ自分で言う?うーん、でも確かに、昔の三島くんは手がかかったなぁ。その頃に比べたらマシにはなったかもね」

「…、」



麻妃先輩はそう言うと、まるで実の姉貴みたいにニコリと笑う。

…けどもちろん、そんな関係は望んじゃいない。

先輩から見ると俺って、今はもうただの後輩でしかないのかもしれないけど……俺はもう一度麻妃先輩に近づきたいから。



「……先輩」

「うん?」



出来れば、今、打ち明けてしまいたい。



「あの…俺、」

「?」