呼びかけるとうっすらと目が開かれた。 「つ……き?」 意識があるのかないのか、力の感じない体で僕の両腕をつかみ、首に顔を近づけた。 その覚悟は出来ている。彼女と一緒に居られるなら、別に構わなかった。 一瞬ほんの一瞬だけ感じた痛み。 少ししてまた痛みを感じた時には彼女は僕の肩に頭を預けて寝ていた。 これで一安心できる。 このままあすを抱きしめていたいがそうもいかない。 血を止めなければ共倒れになってしまう。