「お、おはよ!まさか朝にそれも学校の前で会うなんてね空咲花は、なんか体育祭の準備とかで急に入れられて先に行ったよ!多分、イラついてるだろうけどね」と声が裏返らないように気をつけながら話し空咲花のことも話した。
「まじか、空咲花イラつくと無口になるからな〜それと、たまに怒りすぎて泣いたりするからな」と翔君が空咲花について語っていてふと思った。
なんで、そんなに空咲花のこと知ってるんだろうとそう思っているのが顔に出ていたのかん?と翔君は私の顔色を伺ってあーと言って何故知っているのか教えてくれた。

「龍星がさ、話しててよそれを聞いてただから、知ってるんだよ空咲花、今日泣かないといいな」と犯人がわかるとホッとしてそうだねと言って2人で一緒に門をくぐり学校の中に入った。

…………
ガヤガヤと聞こえるクラスの目の前
そして、ガラガラと扉を開けた。
「おはよ〜」「よっ、翔」と歌楓が私に話しかけ龍星は、翔君に肩を組んでクラスの中へ入っていった。
「空咲花は〜?」と聞かれ「え?もう、学校にいるんじゃないの?」と聞くと会ってないと言われた。
どうしたんだろうと思いながらクラスに入った。


…………
ガラガラと扉が開き先生が入ってきた。
「じゃあ、出席確認するぞ〜」と言い出席を確認し始めた。
「あの、先生空咲花は?」と出席確認を終えちょうどいいとタイミングを測って空咲花のことを聞いた。
そうすると、須和先生は部が悪そうに顔を顰めた後いつも通りの顔をして言った。
「空咲花なんだが、別室で授業を受けることになったあ、言っとくが今日だけだ大丈夫心配はいらないよ」と言ってクラスから出ていった。
あー…と私は思い当たることがあり顔を顰めた。

また、あれかなと予想はしていたがやはりそうか

たまに、空咲花は別室で授業を受ける時があるその時は決まって須和先生が見てくれるのだがそうなる理由は単純明快溜め込みすぎだ。


空咲花は、悩み事や負の感情を自分の中に溜め込む癖がある。


昔からの癖で治すことが出来ない。


平気なふりをしてよく、笑っているがたまにもう溜め込めないといっても空咲花は溜め込むそのため、よく泣いたり情緒不安定になる。

そうなると、誰も止めることが出来ない。


そのため、先生もよく見ていて多分もうそろそろだろうと予想をつけ準備だからと言って空咲花を呼んだのだろう。


流石だなと須和先生に拍手を送った。

「空咲花、大丈夫かな?」と歌楓はシュンとした顔で聞いてきて私は努めて明るい声を出して言った。


「大丈夫だよ!空咲花なら!それに、先生も言ってたじゃん今日だけだってさだから、大丈夫だよ!」と言って理解してくれたのか歌楓そうだねと言って龍星のところへ行った。



私は、それを見送るとホッとしてさっきとは違い顔を下に向けどんどん暗くなっていた。

歌楓には、大丈夫と言ったがそれがホントに合っているのか私はわからない


だから、私もいつも不安になったりする。


けど、須和先生が着いているから大丈夫だろう多分大丈夫だと自分に言い聞かせていたのだ。


その時だった。


朝みたいにまた肩を叩かれ後ろを向くと翔君がいた。
「どうしたの?翔君」と聞くと
「大丈夫だよ」と言われた。

何が大丈夫なのかわからないが心が見透かされているようで自分が欲しかった言葉を翔君が言ってなんだか安心できた。


「うん、そうだねありがとう翔君」と言ってにこりと笑うと翔君もニコリと笑い返してくれた。



そして、授業のチャイムが鳴り席について私たちは授業に集中した。

…………


そして、無事に授業が終わり帰り支度をしはじめた。
「よっしゃ〜、帰ろ〜ぜ〜」と龍星は間延びした声で歌楓に話しかけていた。



「うん、けどちょっとだけ待ってみよ?」と歌楓は言いそういった理由も私たちはすぐにわかった。
優しいな、歌楓は…


「歌楓、空咲花のことなら私たちが待ってるからさ!龍星と帰りなよ!空咲花には、言っておくし律儀な空咲花のことだから連絡1本くれるはずだよ」


と私は、歌楓に伝えるとそれもそうだねと納得してくれてじゃあ、またねと言って2人はクラスを出て2人で帰っていった。



「……よし、なら俺らも帰りますか〜」と翔君は言った。


「え!?あ、うんまたね」と私が言うと何言ってんのこいつみたいな顔をされた。何故だ!



「は?何言ってんの?美玲も一緒に帰るんだよ」と当たり前だろ?と言うように私に言った。


「え!?けど、私は空咲花待つよ」と言うと



「空咲花は、俺が待ってるから先帰りなよ」と高杉君がいい私は、びっくりした。


「え!?けど……」と言うと


「先生に言われたんだ空咲花を待っててほしいって」



「らしいぜ、だから帰ろ」と2人はもう知っていて普通に会話をしていた。



まじかと思いながら何故高杉君?とも思ったが先生に言われては仕方ないだろう



それに、大人数待っていてもまた空咲花が何しでかすかわからない


そう考えて5秒


「よし、高杉君空咲花のこと頼んだ!」と言うとおう、まかせろとドヤ顔をした。


ハハハと翔君と私は笑いまたね、明日な〜と高杉君に言ってクラスを出た。

「じゃあ、帰りますか!帰り送ってくよ」と翔君は言ってくれて内心パニックを起こしていたがなんとか平常心を保とうとありがとうと言って笑ったが顔が赤くないか終始心配になっていた。


帰りは、いつも一緒だが2人で帰るのはそうそうないのでやはり緊張する。



何を話せばいいのかわからず学校を出たから何も話せていないもうそろそろ何か話さないとつまらないと思われるかなと思い頭をフル回転させなにか話題がないか探しているが一向に見つかる気配がない。


あー私のバカーと思っていた時……



「…空咲花さ、なんであんなにも溜め込むんだろうな」と一番最初にこの無言の空間を壊したのは翔君だった。


「え?」と私はすぐには理解出来なかったが翔君の言葉を噛み砕いてなんとか理解すると


「あ、あー…空咲花さ高校に入ってからずっと急に悩み事が増えてさけど、誰も頼れる人がいなくて話せる人がいなかったんだだからかな?友達の私にも話してくれないんだよ」


と最後に言って欲しいんだけどねと言って笑えてるかわからないがぎこちないけど、笑って言った。


翔君は、そんな私の顔を見てへーと言ってそこからまた無言になってしまった。


「空咲花も、人頼ればいいのにな」


「そう簡単な事じゃないんだよ」


「そっか、けど頼れるヤツ出来るといいな」


「だね」


と言う感じで会話をし私は内心空咲花に嫉妬してしまったのは余談だ。


「……美玲もさ、人に頼ったりするのか?」と私が自分の世界に入っている時に急に翔君が私の話をしだし急いで正気に戻りなんとか口を開いた。



「え!?…あ、あー私は悩むのとか苦手だからズバズバ人頼ったりするよ!特に、空咲花に頼っちゃうけどね」と言った。


「そうなのか…あー、だから空咲花人に頼らないのか」と1人自分で納得している翔君



「なんで?」と私が頭いっぱいにハテナマークを飛ばしていると翔君がその理由を教えてくれた。



「空咲花さ、多分だけど自分に相談してくる人には頼らないんだよだからだな」と言った。



多分、負担を減らすためだなと付け加えて私も、すごく納得できた。


なるほどねと返していたら家が見えてきた。


「お!着いたな〜」と翔君が言ってそうだねーと返した。


「じゃあ、またなー」


「うん!またね〜」と私が言って翔君が歩き出したのを見て少ししてから家に入ろうとしたら声が聞こえた。



「美玲!」と翔君が私に声をかけていた。


「なに〜?」と言って話の続きを促すと

「オレも頼っていいからな」と言ってにげるようにまたなと顔を少し赤くしてニカリとわらって去っていた。
顔が赤かったのは後ろの夕焼けが原因かと思ったけど私はその言葉にフリーズして数分動けなくなっていた。



☆☆☆
時は戻り
朝…………in学校


「……はぁ〜」と私は長い溜息をつきながら廊下を歩いてクラスを目指していた。



今日は、朝からやばいと思ってはいたがここまでやばくなっているとは思わなかった。


今日は、ほんとは美玲と学校に行こうと思ったが逆にこのままでは八つ当たりをしてしまうと思い落ち着かせるためLINEで嘘をついて早めに学校に来たはいいがそれが幸か不幸か須和先生に会ってしまった。



私は、平常心を保とうと挨拶したがやはり生徒をよく見ている。


「……空咲花、先生とちょっとお話しよっか」とニカリ笑われてあ、これ終わったと思いながら半端引きずられるように相談室にいれられた。



そして、少しでは済まなかった話をして我慢出来ず感情が暴走し先生と1日いつも通り会話をし須和先生と一緒に勉強や悩み相談…etc



としてやっと収まり開放されたはいいがもう夕焼けは沈み始めている。



いつもなら、車で送ってくれる先生も今日は何故かニコニコしながら今日は送ってくれるのは俺じゃないからかと言って出ていった。



なんだそりゃとツッコミながらもクラスに送ってくれる奴がいるから行ってやれと言われてしまえば何も言えない。



そして、誰がいるんだろと思いながらもクラスへ向かうとびっくりした。



だって、高杉君がいるんだから今日なんか用事あったのかなと思いながらも自分の机で寝てるしどういう状況?もしかして、高杉君が?いやいやまさか…と頭をフル回転させながらも支度を勧めクラスには高杉君以外誰もいない…


ということは



と思いまじかと何故か溜息が出た。



そして、支度モ終わったしあとは、帰るだけなのだが起こすのも何故か気が引けるしどうしたものかと思案していた時だった。



高杉君が、んと言ってこちらに顔を向けてきた。



ビクッとしてもしかして起きたかなと覗いても寝てるし…どうしよう困ったなと苦笑した。



そして、高杉君が起きるまで待つかと自分の机に座った。



そして、携帯を弄ってLINEを見てみると美玲からたくさんLINEが来ていてびっくりしたがいつものことなのでのんびりと読み進め返事を返した。



そして、不意に高杉君の方を見てみた。


少し寝顔が幼く見えそれになんか可愛いとフフッと笑ってしまった。


そして、私も寝顔を見ていたら眠くなり少しだけならいいかなと思い携帯の目覚ましをやり眠りについた。



…………ピピッ

と電子音が鳴って目を覚ますと目の前に顔がありビクッとしてガタッと椅子から立ち上がると寝ていたはずの高杉君がいた。



「……よっ、起きた〜?」と気にせず私に話しかけてる高杉君


「お、おはよいつ起きたの?」と聞くとうーん…と思案した後5分前くらい?と言って眉を少し下げてニシッと笑った。



それをみて私は初めてそんな表情を見たと少しだけキュンとした。

「そ、そうなんだ…というか、起こしてよ」と少しだけムッとしながら言うと起こすのはちょっとなだから、起きるまで待ってた。



と私も人のこと言えないなと思った。



「けど、空咲花も起こせよ〜」と高杉君が茶化し私も同じ理由なんだから仕方ないだろと言って帰ろかと言いながら私はすたすたとクラスを出た。



後ろからあ、待てよと言って急いで着いてくる高杉君の足音を聞きながらまさか寝顔見られたのかなと焦っていた。

…………



学校を出るともう薄暗くなり始め早く帰らなければお母さんからLINEが来てしまうと思い少し早歩きになっていた。



そして、学校を出てから私たちは会話をしていない。
いつもなら、会話があり弾むのだが何故か妙な緊張感と気まずさがあり話題を出そうにも話しかけるタイミングすらわからなくなってしまいこの状態が続いている。



流石に、なにか話さなければと焦り始めた時以外にも高杉君から口を開いて無言の空間を壊した。



「……空咲花、今日どうしたんだ?」とダイレクトにズバッと言って聞いてくるところはやはり高杉君らしいがあまり聞かないでほしい話題だ。



だけど、それがわからない人ではなく話題がなく焦った末見つけたのが今日のことなのだろう。


そのせいなのか、高杉君はあ、やべっと言って聞いてほしくないのがわかったのか最初からわかっていたのかわからないが高杉君は急いで付け足したかのように言いたくないなら大丈夫!と少しだけ声が裏返っていた。