……
そして、次の朝

「ふぁ〜、よく寝た…今日は、遅刻しなくてすんだ〜良かった〜」と私は、のんびりと起きてベッドから降り1階へと向かった。
「あら、おはよう今日は早いわね…はい、朝ごはん」とお母さんは少し驚いたように目を見開いて挨拶をして朝ごはんを机に置いた。
「おはよ、なんか目が覚めてさ…ありがとう〜いただきま〜す」と言っていつもよりのんびりと朝ごはんを食べれて私は、少し今日はいい日になりそうと心の中で呟いた……が、それも学校についたら終わりを告げるなんてまだ私は思いもしなかった。


制服に着替えて扉の前につくとお母さんに「いってきま〜す」と伝え外に出た。
家からは「いってらっしゃい」という声が聞こえガチャと扉が閉まった。
前を見てみると空咲花はもう私の家の前にいた。
「空咲花、おはよ」と言うと
「あ、今日早いねおはよ」と空咲花も目を見開いて挨拶をした。
そして、私たちは学校までの道を歩き出した。
「もう、少し暑いって思えるようになったね」と空咲花は、空を見上げて呟いた。
私も、そうだねと返して空を見た。
もうすぐ、夏になってお楽しみのお祭りや色々な行事がたくさんある。
「楽しみだな〜」と私はウキウキした気持ちで言って空咲花も少し笑ってそうだねと返してくれた。

そして、もうすぐ学校だという時に目の前にバカップルが目についた。
空咲花は、げっと言って顔を引き攣らせていて私もうわぁ〜と朝から見たくはない後継を目の前にあり一気にブルーになった。
そして、前の2人は気づくことなく学校の中に入っていった。
はぁと私は溜息をつき隣を見てみるとギョッとした。
空咲花の、魂が抜けそうになっていて私は急いで空咲花を正気に戻した。
空咲花は、ハッとした後溜息をつき歩みを進めた。

そして、私たちは学校の中に入りクラスへと向かった。

……
ガヤガヤガヤガヤ
相変わらず、賑やかなクラスだなと思いながら扉を開けた。
ガラガラガラといつもと同じ音を聞きながらクラスへ入り席についた。
「おはよ」と隣にいた翔君が挨拶をしてくれて朝から挨拶してくれるとは思わずびっくりしたが嬉しくて私も挨拶をした。
「お、おはよ!」と言ったが少し裏返ったかも知れない…恥ずかしい
「今日は、早いんだな昨日は遅刻だったけどなw」と翔君は、ニヤニヤと意地が悪そうに笑った。
そんな顔を初めて私は見てキュンとしたがすぐにむっとして「う〜失礼な!あれは、時計が鳴らなかったから!」と言い訳じみたことを言った。
「はいはい、それはそれは大変でしたね」と絶対信用していないようないいぶりだった。
私は、む〜としながらもふふふと翔君の顔を見て笑ってしまった。
翔君は、なんだよ〜何笑ってんの?とむっとしていたがすぐにははっと笑った。
その時……
ガラガラガラと扉が開いて時計を見てみるともう朝のSTの時間だった。
「よし、お前ら席につけ!」と言いながらニカリと笑って周りを見渡した。
「よし、じゃあ嬉しいお知らせと悲しいお知らせどっちが聞きたい?」とニヤニヤ笑って言った。
須和先生があの顔をするからにはなにか企んでるとしか言いようがなかった。
皆、う〜んと悩んだ後やはり嬉しい方を聞きたいと思ったのか嬉しいお知らせから!と言って須和先生はじゃあ、嬉しい方からなと言った。
「嬉しいお知らせはな!なんと、夏休みの宿題がちょこ〜っとだけ減ったってことだ!」と言い私たちはよっしゃ〜!と喜んだけど、次に聞く悲しいお知らせは今の私たちの気分をガクッと落とすには充分なお知らせだった。
「じゃあ、次悲しいお知らせな……もうすぐ体育祭があります!パチパチパチパチ〜」
「「「「「…………えぇぇぇぇぇ!?!?!!」」」」」
わ、忘れてた〜…そう、夏休みのお祭りですっかり忘れてたけどもうすぐ体育祭だった…
その報告を聞いて私たちは一気にブルーになりクラスは悲鳴を上げ騒がしくなった。
「ははは、やっぱりそうなると思った!てことで種目決めすっぞ!」と爽やかに笑いながら黒板に種目を書き始めた。
えーと…50m走に100.200.400m走、障害物に借り物、それから〜…2人3脚に、リレーか
結構種類多いな〜…と思いながら何にしようかうーん…と悩んでいた。
それは、皆も同じらしかった。
「さぁ〜て、じゃあどれにするか決めろよ〜…あ、それからリレーなんだが先生が決めてもいいがそれだとブーイングが凄いからな自主的に頼むな!」
頼むな!じゃなーーい!それだと、絶対先生が決めることになる…それは、避けたい。
と私は、今焦っていた。
何故、こんなにも焦っているのかというと先生のリレーを決める基準が少しだけほかの先生よりも違うからだ。
そう、先生は早いやつを選ぶのではなく遅いヤツを選ぶのだ。
理由は、先生も昔青春の中で友達と楽しく?リレーをしたからだそうだ。


それで、友情が深まったらしい……が、先生それを生徒に押し付けちゃダメでしょーー!!
と脳内パニック状態な私だが私の周りの席の人たちも同じらしく特に、空咲花の顔が青ざめていた。
だが、空咲花が青ざめている理由は自分がリレーに選ばれるからではなく歌楓が選ばれるのではと心配しているのだ。
自分のことより人のことを心配する空咲
花流石だな…
というか、龍星も心配してるな…と思いながら足が遅いと思っている人はどうしようと焦っていた。
……が
「先生〜!まずは、種目決めてからリレーを決めましょ〜?」と田鞍 悠(たくら ゆう)が提案した。
田鞍君は、女子の話についていけて女子にとても人気なのだがリア充である!
リア充多すぎだろ…と思いながらもナイスアイディア!と内心でガッツポーズをした。
「そーだな、リレーの方が時間かかりそうだしなよし、じゃあ種目から決めるぞ〜」
と言って種目から決める事にした。
うーん…そうだな…………よし、決めた!
「じゃあ、手挙げろよ〜」と言って先生が言った種目に手を挙げた。
「よし、じゃあ美玲と愛瑠は借り物頼んだぞ!」と言われそして、私と同じ種目の木空 愛瑠(きそら あいる)は田鞍君の彼女である。そして、とても優しく女子力がとても高いのだ。
「よろしくね!美玲!」「うん!」と会話をし
「よし、じゃあ空咲花と茜希は障害物頼んだ!」と言われそして、空咲花と同じ種目の紀瑞稀 茜希(きみずき あき)は愛瑠と仲が良くたまに会話もしたりする。
「空咲花!よろしく!」「うん、よろしく」と2人は会話しちなみに、龍星と翔君は200m走(結構盛り上がるから楽しみ!)
で高杉君は、400m走で歌楓が2人3脚になった。


そして……
「よ〜し!じゃあ、リレーのやつ決めるぞ!」となりいよいよリレーを決めることになった。
「誰かいるか〜?」と言われてもやはり手をあげる人など1人もいなかった。
「じゃあ、先生が決めるぞ〜?」と言われ焦りだしお前やれよ、やだよ君がやりなよとガヤガヤうるさくなったその時……
「先生、私やります」と空咲花が手を挙げたのだ。
「お!いいのか?助かる!ありがとう空咲花!」ニカッと笑って空咲花にお礼をした須和先生、空咲花を見てみると少しだけ顔が赤い気がした。気のせいかな?まぁ、いっか…
ということで、リレーの1人が決まった。
このクラスは、遅い人がリレーに入っても何も言わない。何故なら、このクラスはいつもリレーは足が遅い人で埋めていくためだからだ。
だけど、今回は足が速い空咲花が入ったのでおぉーとなりあいつが珍しいなと口々に口を開いて話していた。
「よし、じゃああと4人!空咲花みたいに自主的にきてくれたら嬉しいな〜」と言われさっきと違い俺出てみようかな〜やリレー遅い人でも頑張りがわかると皆お疲れとか言っていつも頭ぐしゃぐしゃと撫でてくれるからやってみようかな…と皆自主的にやってみようかなと思い始めていた。
すごいな、空咲花…と思いながらも私もどうしようと考えているのがわかり自分で自分に苦笑した。


そして……
「よし、じゃあいないみたいだしいいか〜?先生決めても」と言われたその時
「俺も、やります!」と高杉君が手を挙げ「なら、俺もやる」と翔君も手を挙げた。
えぇー!翔君が!?高杉君がやるなら勝てるかもね!と2人が手を挙げたことに騒がしくなり
「あ、あの私もやってみたい…かな?」と歌楓までも手を挙げ急いで龍星も手を挙げていた。
え、えぇー…皆挙げちゃうの!?……う、うー…なら!
「わ、私も!私もリレーやります!」と手を挙げた。
お、おぉーと意外と言わんばかりに歓声と拍手が起きた。
「おぉー!美玲もやってくれるのか!ありがとうな!よし、俺もサポート頑張ってするから今回は、絶対に勝つぞ!」と先生もハイテンションになり盛り上がっていた。
そして、キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り授業は終了した。

…………
そして、学校も終わり帰り支度をし始めた。
「よし、帰ろ〜」と龍星が言い歌楓がうん!と言って2人はバイバーイとニコニコしながら帰っていった。
ちっ、リア充爆発しやがれと内心毒づきながら私たちも帰ろ〜と言ってみんなで帰ることにした。

…………
「今日は、良い事と悪い事の差がすごかったな〜」と高杉君は、呟いた。
「そうだね、というか皆リレー出るなんて私びっくりしたんだけど」と空咲花は未だにリレーのことに驚いていた。
「いや〜、なんとなくやってみたかったw」と翔君は、ハハハと笑いながら言った。
「私は、皆がやるならやってみようも思って…」と言うと空咲花は目を見開いて珍生物を見るかのような顔をした。
「……何その顔は、失礼だな!」と怒ってますよアピールをした。
「ハハハ、ごめんごめんいや〜美玲がやるなんて何百万分の0.1くらいかと思ってたからね」
「ひっっく!?そんなに、ひっっくいの!?」と私は、大袈裟におどろいた。
「まぁまぁ、いいじゃん!ね?」と空咲花は翔君に話をふった。
「……え?あー、だな」と絶対聞いてなかっただろとツッコミを入れたいくらい嘘をつくのが翔君は顔を背けながら言ってバレバレだよ〜と空咲花が茶化していた。
それを、高杉君はニコニコ笑いながら見ていて呑気だな〜と思いながら今日も平和な一日だったなと思った。
そして、いつもの道で別れて家に帰っていった。

…………
「ただいま〜」「おかえり」と会話をして私は2階へ向かった。
そして、荷物を起き一階へ降りた。
リビングに入るともう、夜ご飯が置いてあり今日の夜ご飯は唐揚げだった。
わーいと喜びながら私は、お皿を机に運んだ。
お母さんに、今日あったことを話しリレーに出ることを伝えると空咲花みたいな顔をされお母さんを睨んだのは余談だ。
そして、ご飯を食べ終わり片付けをしてお風呂に入った後また部屋に入り携帯を見てみると通知があり開くと3日後の体育祭の準備のことで空咲花から連絡があった。
(美玲、3日後の体育祭の準備のことだけど少し早く行くよ)
(おけ!わかった!)
(はーい)
という感じで会話は終了した。
3日後の体育祭の準備が終ったら次の日が体育祭だ。
ほんとに、すぐにあったので先生にブーイングを飛ばしたがそれで夏休みの日にちが増えるというので有り難いと思って皆賛成した。
そして、もう通知がないことを知ると携帯を充電しベッドへ潜り込んだ。

…………
次の日の朝
携帯を見ると空咲花から連絡がきていた。
見てみると…
(ごめん、私先に学校行くねなんか、準備勝手に入れられてたチッ)と舌打ちありの連絡があり
(わかった、頑張れ)と送るとすぐに既読がつき(おう)と来て終わった。
今日は、空咲花いないから1人か〜と思いながらのんびりと着替え一階へ降りた。
そして、のんびりと朝ごはん食べのんびりと家を出た。

もう、本格的に夏になり暑くなり汗もジワリと出てきてベタベタする。
そして、あの桜並木の道も緑色の葉で覆われていた。
そして、もうすぐ学校の門に辿り着くと思った時肩をトントンと叩かれた。
「よっ、おはよ朝に会うなんてな今日は、空咲花と一緒じゃなかったのか?」と後ろを振り向くと翔君がいてびっくりした。