☆
道理で、執務エリアで会うわけだ。
彼もあの時に、緊急に辞令を受けていたに違いない。
そして、ついでに一緒にここから出港、ということになったのだ。
あの廊下のペーペーパイロットも。
きっと、彼をTAだと知っていたに違いない。
道理で、ジョウを見る目と区別しなかったワケだ。
ペーペーならまだ、撃墜王なる連中を、化け物というより憧れに思っていてもおかしくないからだ。
一方的な、ジョウの渾身の握手を受けても、変人男は微笑んでいる。
その手を、忌々しく突き放す時。
彼は、細めた目を開けて、こう言った。
「軍服は、襟までしっかり詰まっていて、つまらないと思わないか?」
はぁ?
話の流れのグダグダさ加減に、ジョウは睨み上げるのをこらえた。
TAと女王という、異色の組み合わせに、周囲の人間が微妙に距離を取っているのは、ジョウの態度の悪さも関係しているだろう。
それくらい、全身からトゲのオーラが出ているのが、自分でも分かった。
「中尉が、いま首にさげているものが、まったく見えないだろう?」
にこり。
3。
2。
1。
──ネックレスのことかぁぁぁ!!
理解した瞬間、ジョウは精神に深い傷を負った。
ま、さ、に、その通りだったからだ。
「お守りにでもすっか」などと、そのままブラ下げてきてしまった。
こんな、大罠が待ち受けているとも知らず。
ショック状態の彼女に。
「あ…ホントにさげてるのか」
ジョウは聞いた。
聞いてしまった。
最後に小さく、「ラッキー」と言った男の声を。
「ええと、コウサカ中佐…ブリーフィングを始めてもよろしいでしょうか」
固まったままのジョウと、にこやかで上機嫌なケイの間が、おそるおそる割られる。
「了解…手短に頼むよ」
またな、という気配を感じる手が、ジョウの肩をぽんぽんと叩く。
そして彼は、席へと戻っていった。
「また」は、ねぇよ!
ジョウは、その背中が睨める一番遠い席に座りながら、脳内マシンガンを乱射し続けたのだった。
道理で、執務エリアで会うわけだ。
彼もあの時に、緊急に辞令を受けていたに違いない。
そして、ついでに一緒にここから出港、ということになったのだ。
あの廊下のペーペーパイロットも。
きっと、彼をTAだと知っていたに違いない。
道理で、ジョウを見る目と区別しなかったワケだ。
ペーペーならまだ、撃墜王なる連中を、化け物というより憧れに思っていてもおかしくないからだ。
一方的な、ジョウの渾身の握手を受けても、変人男は微笑んでいる。
その手を、忌々しく突き放す時。
彼は、細めた目を開けて、こう言った。
「軍服は、襟までしっかり詰まっていて、つまらないと思わないか?」
はぁ?
話の流れのグダグダさ加減に、ジョウは睨み上げるのをこらえた。
TAと女王という、異色の組み合わせに、周囲の人間が微妙に距離を取っているのは、ジョウの態度の悪さも関係しているだろう。
それくらい、全身からトゲのオーラが出ているのが、自分でも分かった。
「中尉が、いま首にさげているものが、まったく見えないだろう?」
にこり。
3。
2。
1。
──ネックレスのことかぁぁぁ!!
理解した瞬間、ジョウは精神に深い傷を負った。
ま、さ、に、その通りだったからだ。
「お守りにでもすっか」などと、そのままブラ下げてきてしまった。
こんな、大罠が待ち受けているとも知らず。
ショック状態の彼女に。
「あ…ホントにさげてるのか」
ジョウは聞いた。
聞いてしまった。
最後に小さく、「ラッキー」と言った男の声を。
「ええと、コウサカ中佐…ブリーフィングを始めてもよろしいでしょうか」
固まったままのジョウと、にこやかで上機嫌なケイの間が、おそるおそる割られる。
「了解…手短に頼むよ」
またな、という気配を感じる手が、ジョウの肩をぽんぽんと叩く。
そして彼は、席へと戻っていった。
「また」は、ねぇよ!
ジョウは、その背中が睨める一番遠い席に座りながら、脳内マシンガンを乱射し続けたのだった。


