☆
ベルの音に飛び起きたら──朝だった。
「いたた」
ぐちゃぐちゃの毛布やシーツに、ひっからまりながら起き上がろうとすると、身体のあちこちが痛い。
とにかく、ベルを止める。
あー。
自分の首をひっかくようにしながら、そしてジョウはいろいろ思い出した。
そうか。
もう行っちまったか、と。
寝具が見事にとっちらかしているのも、自分がすっ裸なのも、身体が痛いのも──そして、いま一人なのも。
全部、綺麗に思い出した。
首にかけていた自分の指が、何かに当たった。
引っ張ってみると。
「あ…」
あの男にやろうとしたネックレスが、自分の首にぶら下がっているではないか。
なんだか。
おかしくなった。
「気に入った女にやれって言ったのに、な」
その意趣返しなのか、はたまた本当にいらなかったのか。
どっちにせよ、結果的には突っ返されたワケだ。
困ったな。
ジョウは、笑うしかない。
バカなほど単純な自分に、だ。
死にたくなくなってしまったのだ。
ほんの短い時間。
もう、会うこともない男と過ごした時間だけで、自分の命の往生際の悪さに気づくなんて。
「やって…みっか」
あーあ、とため息をつく。
物凄く積極的な気持ち、というわけではない。
だが、新しい遺書を書く気がなくなったのだけは──確かだった。
ベルの音に飛び起きたら──朝だった。
「いたた」
ぐちゃぐちゃの毛布やシーツに、ひっからまりながら起き上がろうとすると、身体のあちこちが痛い。
とにかく、ベルを止める。
あー。
自分の首をひっかくようにしながら、そしてジョウはいろいろ思い出した。
そうか。
もう行っちまったか、と。
寝具が見事にとっちらかしているのも、自分がすっ裸なのも、身体が痛いのも──そして、いま一人なのも。
全部、綺麗に思い出した。
首にかけていた自分の指が、何かに当たった。
引っ張ってみると。
「あ…」
あの男にやろうとしたネックレスが、自分の首にぶら下がっているではないか。
なんだか。
おかしくなった。
「気に入った女にやれって言ったのに、な」
その意趣返しなのか、はたまた本当にいらなかったのか。
どっちにせよ、結果的には突っ返されたワケだ。
困ったな。
ジョウは、笑うしかない。
バカなほど単純な自分に、だ。
死にたくなくなってしまったのだ。
ほんの短い時間。
もう、会うこともない男と過ごした時間だけで、自分の命の往生際の悪さに気づくなんて。
「やって…みっか」
あーあ、とため息をつく。
物凄く積極的な気持ち、というわけではない。
だが、新しい遺書を書く気がなくなったのだけは──確かだった。


