VS IV Omnibus1 撃墜女王



 そして。

 開発が、ようやく使用段階に入った頃。

 人間の勢力は、当初の50%に落ちていた。

 半分の星が、アイヴィーどもに踏みにじられていたのだ。

 その装置が出来るまで、撤退を続けていた人間は、ようやく装置の生産をラインに乗せ、反撃を開始したのである。

 戦闘員は、みな目まで覆うヘルメットをかぶり、装置を介してアイヴィーや、その攻撃を感知するのだ。

 間抜けな戦いだ。

 ジョウは、アイヴィーとの戦闘をそう思っていた。

 傍目から見たら、人間は何もない空間と戦っているのだ。

 これが、喜劇と言わずしてなんなのか。

 そして。

 どこまで反撃すれば、この戦争が終わるかなんて──誰にも分からなかった。

 相手があきらめて撤収するまで、戦うしかないのだ。

 見えないものは、音も発しない。

 おそらく、音の概念も違うのだろう。

 そこはまだ、装置が開発されていない。

 視覚の補助が、最優先だったからだ。