☆
軍が、敗け試合でもないのに、いきなりパペットを投入するとは──相当の本気だ。
ただ。
パペットの前に出ると、味方でも容赦なく引きちぎられるという、黒い噂もあった。
ツレの大男が、任務完了を告げるまで、ひたすら敵をちぎり続けるらしい。
ゾッとしねぇな。
それが、機械であることを祈りたいくらいだ。
自分が、陸戦部隊でなかったことを、いま少しだけ感謝しそうになった。
地上にパペット。
空にエース群。
これで負けたら、軍そのものの敗北と同じだ。
ただ。
そんな戦局よりも、少しだけ、ジョウには思うところがある。
他の「撃墜王」に会うのは、これが初めてなのだ。
彼らは、何を考えているのだろう。
孤独なのか、憂欝なのか、はたまた楽しんでいるのか。
同じ目線の人間が、どう生きているのか気になった。
「今回の作戦で、ぜひ撃墜数を伸ばし、DAを狙って欲しいものだな」
上は気楽なことを言う。
DAとは、ダブルエースのことだ。
エース=100機=撃墜王。
その計算からいくと、ダブルエースは200機だ。
さすがに、人間の域を超える話になってきそうだった。
第一。
狙う気がない。
「生きて帰ってきて、考えます」
ジョウは、適当にはぐらかした。
DAの心配より、新しい遺書の心配の方が先だ。
出発を明日と言い渡され、彼女はようやく解放された。
どっと、疲れがくる。
このまま。
明日まで、部屋で寝てしまうか。
そう考えかけたジョウの前に。
「おっ…奇遇だね」
昨日、ブン殴って置き去りにした男が現われた。
頬には、立派なあざが残ったまま。
まだ、いたのか。
ジョウと違って、優雅な休暇生活は続いているのか。
「あいてるなら、一緒に食事でもどう?」
そして、さっぱり懲りていなかった。
軍が、敗け試合でもないのに、いきなりパペットを投入するとは──相当の本気だ。
ただ。
パペットの前に出ると、味方でも容赦なく引きちぎられるという、黒い噂もあった。
ツレの大男が、任務完了を告げるまで、ひたすら敵をちぎり続けるらしい。
ゾッとしねぇな。
それが、機械であることを祈りたいくらいだ。
自分が、陸戦部隊でなかったことを、いま少しだけ感謝しそうになった。
地上にパペット。
空にエース群。
これで負けたら、軍そのものの敗北と同じだ。
ただ。
そんな戦局よりも、少しだけ、ジョウには思うところがある。
他の「撃墜王」に会うのは、これが初めてなのだ。
彼らは、何を考えているのだろう。
孤独なのか、憂欝なのか、はたまた楽しんでいるのか。
同じ目線の人間が、どう生きているのか気になった。
「今回の作戦で、ぜひ撃墜数を伸ばし、DAを狙って欲しいものだな」
上は気楽なことを言う。
DAとは、ダブルエースのことだ。
エース=100機=撃墜王。
その計算からいくと、ダブルエースは200機だ。
さすがに、人間の域を超える話になってきそうだった。
第一。
狙う気がない。
「生きて帰ってきて、考えます」
ジョウは、適当にはぐらかした。
DAの心配より、新しい遺書の心配の方が先だ。
出発を明日と言い渡され、彼女はようやく解放された。
どっと、疲れがくる。
このまま。
明日まで、部屋で寝てしまうか。
そう考えかけたジョウの前に。
「おっ…奇遇だね」
昨日、ブン殴って置き去りにした男が現われた。
頬には、立派なあざが残ったまま。
まだ、いたのか。
ジョウと違って、優雅な休暇生活は続いているのか。
「あいてるなら、一緒に食事でもどう?」
そして、さっぱり懲りていなかった。


