時は、魔女狩りの時代――。

かつては、一人の魔女を傍に置くという事は、国を一つ所有するのと同じくらいの贅沢であると言われていた時代もあったのに、世界各地で魔女狩りが行われていた。


その理由は、貴重な存在である魔女ではあったが、永遠の命を持つ者が一人増え、二人増え・・・長い時を超え、“彼女らを雇う主人”を持たずに成熟した魔女達が当たり前のように人間社会の中で生活するようになった頃、盗難、強盗、暴漢、強姦、殺人、あらゆる反社会的な罪を犯した罪人達が一言、「魔女に操られた」という言葉で片付け、それを逃げ言葉に罪人たちが無罪を主張し、犯罪の耐えない乱れた社会が成り立っていた時代があった。