年配の労働者は、若者たちの活気に圧倒され、自分たちの若かった頃を思い出していた。

『若いって、いいものだ。若者たちが懸命に働いてくれたら、わしらの定年後も安泰だ。はははは』
『うちの息子も、ここで良い嫁さん見つけたんだよね。5人も子を作りおって、仲の良い夫婦だ。孫たちも親の手伝いをしてくれて良く働く大人に育ってくれそうだ』
『今は食料難で大変だけど、こんなに良く働く若者たちが沢山いれば、神様は来年にはきっと良い実りを我等のために与えてくださる。』
『だな』
『うちの嫁にも、こんな美味い馳走を食わせてやりてぇな』
『おめぇ、なんだよ、その容器は?』
『お、これか?内緒だぞ。美味そうなもんあったら、妻に土産をと思ってな』
『その手があったか。わしも、来年はウチのかぁちゃんに手土産つめてってやろう。今回は惜しいなぁ』

その時だった。