あの頃のように笑いあえたら

「ふっ……そんなに急がなくても」

慌てた様子の私を見て少し笑う。

「だって……」

だって、早く会いたかったから。

飲み込んだ言葉が胸をキュンとさせる。

「さ、どっか入ろ」
「うん」

そう言って源が向かったのは、駅から少し離れたカフェだった。

人の多い駅前と比べて、落ち着いた静かな雰囲気だ。

「いいね、ここ。静かで」
「だろ?」

よく来るのかな?慣れた手つきでメニューをめくっている。

「俺、カフェラテ。いとなは?」
「私は、アールグレイ」

源といると、時間がゆっくり流れているみたい。

優しく柔らかな言葉がフワリ、と私を包み込む。

「で、なんで髪切った?」

早速切り出す。

「……優勝したから……」

広い心で私を受け入れてくれようとしている源に、頼ってしまうのを少し躊躇していた。

「バカ、ちゃんと話せよ」

ーーだって……源のせいなんだよ。