あの頃のように笑いあえたら

それからみんなで、水族館に隣接されている公園でケータリングのランチを食べた。

外でご飯を食べるなんて、久しぶり。
みんなで食べるランチはより一層美味しく感じる。

パパのことを、もちろん忘れたワケではないけど、みんなのおかげで心から楽しめている。

ランチを食べ終わると、公園の裏手が海だと知った男子3人は、高台になっている展望台へと駆け上がって行った。

「ふふ、小学生みたい」

眩しそうに3人を見て目を細める真子。

みんな、楽しそうでよかったな。

家族とは違う、分かり合える仲間。
私はそんな宝物を見つけたのかもしれない。

「今日はありがとうね」

2人にはちゃんと伝えたい。

「ん?何言ってるの!みんな楽しんでるんだから、よかったじゃん」

「そうそう、場所なんてどこでもいーんだって!」

しっかり者の真子。

明るくて気遣いのできる咲苗。

私は今、楽しくて仕方がないよ、パパ。

「……おーい!こっち来いよ!」

展望台にいる3人がこっちを向いて手を振っている。

軽いけど、いつも周りを見ている勝。

穏やかな癒し系、英介。

クールだけど、本当は優しい源。

こんな5人に囲まれて、私は本当に幸せだよ